2011年9月16日金曜日

灰色のきん斗雲

満月が顔を出す少し前


遠くに夕焼けがやってくる頃


青空にペンキで刷いたような雲が  空高く 見えて


まるで子供のお絵かきのように  いたずらな筆遣いで


縦に伸びたり  横に広がったり  飛行機雲に混ざって


龍のひげのような  軽やかなラインを  描いていたりした。



ふと見上げると  煙のような  灰色の雲が  目前に迫ってくる。


お絵かきされたキャンパスの上に  突然  光を映さない


灰色のきん斗雲が  いくつもやって来た。


林の上を かすりそうなくらい


低いところを流れて行く。


白い雲はあんな高いところにあるのに


黒い雲は  手を伸ばせば届きそうなくらい  真上をやってくる。



あれは  怨霊さんなの?


南からやって来て  北へ向かっていく。


じっと見つめていると  だんだん 薄くなって  高く消えて行く。


形を変えて  龍の顔になったり  蛇の顔になったり  馬の姿になったりした。



晴れた日に 白い雲が空高く浮かぶ時


車の排気ガスのような塊の雲が 林を掠めそうなくらい  


低い所をやってくることなんて  あるんだろうか。


もしあれが何かのエネルギーだったら  何かの想念だったら


見つめているだけで  


形を変えて  薄くなって  高度を上げて  


まるでさよならを言うように  見えなくなったのは


想いが晴れたということなのだろうか。



もし流れゆく 想念の雲に  


生きている人間が  少しでも想いを馳せてあげれば


彼らの念が  晴れるとしたら


恐れられ 使役されていた 彼らのエネルギーが


破壊的なことに注がれることを防ぐのかもしれないし


もし私が 見つめていた時に  想念の雲のエネルギーを取りこんでいたために


雲が消えて行ったなら  彼らの念は  私の中に注がれた


なんてことがあるかもしれない。


そしたら  私が恐らく 彼らの代わりに 


使役されて


憑依されて


封印を解いていくのだろうか。。。。(-_-;)
  

それでいいのか  という気もするけれど


漫画のような  水墨画のような  動物の姿に 


おどけてみせた  怨霊さんは


自由になったことを  喜んでいるのか


どこかユーモラスで  楽しげだから


恐いことは何もないし


面倒くさいことは  どうせその内忘れてしまうので


記録として 今日のことを  書き留めておく。  

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