東京タワーは 全国からエネルギーを集めたから
東京は繁栄し 地方は疲弊した
そういわれているけど
形に宿るエネルギーは 放出しているはず
私がふと想ったのは
東京が繁栄した理由は
東京に集った怨念 国に対する怨み 怨霊たちを
東京タワーが 放出したからではないだろうか
それを地方に押し付けたから
付け替えたから
地方が貧しくなったり 祟られたり
自分たちの気を薄くしたから 薄くする必要があったから
結界の作用で 逆に
多くの気が東京に集まった 発展した
集めすぎたエネルギーを発散するために スカイツリーは作られたというけど
スカイツリーの構造は 中心に大きな丸い心柱があって
その周囲を 小さな丸い柱が 囲うように何本も立っていて
それを最細の柱が まるでらせん状に
編み込むように支えている
塔のアクセントとなる 展望台も 丸く囲まれていて
東京タワーが 平らな鉄板で どこまでも尖った面で編み込まれ
中心に向かって 加速するように 反り返って
それを四角い展望台で 束ねているのと
随分対照的
スカイツリーは恐らく エネルギーを集める設計になっている
設計した目的は 放出するつもりかもしれない
でもあの形は エネルギーを取り返している
大陸の風向きが怪しくなったのは
スカイツリーが 東京タワーが外に出していた 流していたエネルギーを
取り戻しているから
設計者の意図と
逆の流れを作っている
東京タワーは たくさんのエネルギーを放出したから
土地の怨霊 失われた命の怨霊
土着的な想念が 東京から消え
それは 海外へ献上され 付け替えられていたのかもしれない
先の大戦で 空襲で 地震で
多くの命が失われたのに
そして 東京に居る 生き残った支配者たちに
怨みの念を抱いている 遺族もいただろうに
東京は それに祟られることもなく やって来られたのは
海外に 流していたからで
地方は 薄められた東京の気に 引っ張られるかのように
気を流していった
そしてまた 磁場の流れで 東京に集まって来たエネルギーを
吸い上げる その循環があって
東京への 抵抗しがたい強い憧れがあるのは
日本人だけで しかも
土地の気が濃いところほど 結界の作用で
薄い地へ 東京へ 流れていく
縄文時代に一番人口が多かった東京は 関東は
ほんとうは 気の薄い場所ではなく
ただ 怨みを買い過ぎて 薄める必要があったのだろう
あそこにある紅い鉄塔は
日本からエネルギーを放出する
世界の目から見れば
東京はただの 給油所でしかなかった
それに形だけじゃなく あの紅い色は
炎のように燃える色で
まるでエネルギーを燃やして 発散しているよう
遠くから見たら まるでロウソク 焚火のようだね
何を燃やして来たの 命を燃やして来たの?
それで世界を 暖めて来たのかもね
スカイツリーは白いけれど
白い壁に 太陽の光で影が出来ると
そこは黒にしかならない
あの塔の中心となっている 心柱は
いくつもの柱に囲まれて 日陰になっている
あの丸い心柱は おそらく 昼も夜も
黒い影を湛えているし
九十九折りの 網の目のような外観は
太陽の光の下
まるで白と黒の糸でできた
織物のように見える それは
まるで動物の 人間の 肋骨のように見えなくもない
あれは白い骨だ あれは亡骸のデザイン
怨霊さんだったんだね
今 スカイツリーは 回収しているんだよ
そして
宇宙の光線を受け止めるために
大きく手を広げているんだよ
彼らが還ってくる
彼らを真っ赤に燃やした塔は
燃え尽きて
別の塔に現れたのは その亡骸だったの
だから 甦らなければならないの
伝説にあった 巨人のようにね
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