2015年3月28日土曜日
黒髪 3
なんかいろいろ想いだしてきた
特別親しくなかった クラスメイトの子の顔が
しつこく浮かんで 離れない
席が反対側だったから あんまり喋った記憶もないのに
大人しくて いつもにこにこしながら
誰かの影にいるような
かわいい顔した 小さな子だった
その子が私をいじめていることに 内心すごく怒っていて
許せない顔をしている
いじめをする二人を 毛嫌いしている
その表情が脳裏に浮かぶ
ああ だから私にはいつも
とびっきりの笑顔を振りまいてくれて
それでいつもににこにこしている
そんな印象しかなかったんだ・・・ (T T)ナケル
小さくて 小さな声で話す
ストレートの黒髪を いつもきっちりおさげ髪にしてた
地味で大人しい 目立たない子が
実はものすごく正義感が強い子だった
もしかしたら霊感がある子だったのかもしれない
だから今になって私が
その子のことを 想いだしているのかもしれない
初めは辛かったけど 他に友達が出来てから
学校生活は楽しかったから
もしかして彼女の見えない力で
私は護ってもらったのかもしれない? (T T)アア
そんな漫画みたいな話が まさか本当にあるのかな
自分の身に 起こっていたかもしれないなんて
現実からストーリーが 透けて見えてくる
彼女の念力が 潜在意識に残っていて
それが記録となって今 私がアクセスしている
エネルギーの形跡は 全部意識下に
記憶されていて
だから奪ったことも 護ったことも
どんなに時間が経っても 全部辿ることが出来て
決して消し去ることは できないんだね
記憶を辿ってみると そういえば彼女の席は
いじめた奴らの向こう側にいて 私からは遠かったけど
私たちの様子を 一番近くでみれる場所でもあった
おさげの彼女だけじゃなく そういば他にも
私を見つめる目が浮かぶんだけど
その子たちはみんな 市松人形の周囲の席で
市松人形はその美貌で 女王気取りだったから
大人しかったり やさしかったりする子を
見下している感じで 相手にしていなかったから
きっと迷惑していたのは私だけじゃなくて
そして私とは冗談ばっか言って楽しんでたから
だから彼女たちの心配そうな顔が 記憶の中にあるんだ
修学旅行で市松人形と一緒にならざるを得なかったのも
結局みんなジャイ子のようなその子を
うまい具合に避けていて
そしていじめといっても ジャイ子と
飯能のククリの二人だけが 私に冷たい態度を取っていて
その取り巻きが追従していただけで
他の子と仲良くなって解決したし
ジャイ子はカースト形成のために グループ化してたけど
ククリの方はそういう性格だから
しばらくするとみんな本性がわかって
空気を察知して 加担していたような子たちが
逆にお荷物引き取り先みたいになって
外れクジを引いた結果になって
あの子にはとうとう誰とも 親しい子が出来なかった
飯能のククリは確かに 今想いだすと
整った顔をしていたかもしれない
だけど市松人形は本当に美しかったけど
その子のことは 一度もかわいいと想えなかったのは
なにも嫌なヤツだったからというだけでなく
その子はなんとなく 黄ばんだ気をしていて
その当時気とかわからないし 顔の造形もよくわからなかった
だけどたとえば みんなが白い体操着を着ているのに
その子だけ黄色い 違う体操着に見えたりしたし
色の白い肌や 制服のシャツも
いつも古くなった黄ばんだ色にしか見えなくて
なぜあの子はいつも 黄ばんでいるんだろうと
想っていたのを覚えている
貧乳県では珍しく 巨乳が自慢だったようだけど
その巨乳も40ぐらいのオバサンの
垂れ乳にしか見えなかったし
大体あの年で 巨乳を自慢するというのが
すでにBBAの感性で
ククリは生まれた時からククリで
BBAなんだと想う
あしだマナーと ウタダが想い浮んだ
市松人形の方は 霊気のあるような美しさで
黒い髪に赤い唇 白い肌
初潮が来ないままの体形
オタクが喜びそうな 典型的なアニメ美少女で
だから誰も逆らえなかったし
本人が一番それをよくわかっていて
わがまま放題育てられた姫様のように振る舞っていて
でも想い返すと ぼーっとした私以上に
賢いみんなは 白けていて
疎ましく想っている子が多かったようで
クラスが離れてからも 目を付けられていたのは
私を後ろ盾にしようとしている
そんなつもりがあったような気がする
威張ってた奴が だんだん形勢が不利になると
自分がいじめてた子にすり寄ってくるって よくあるんだよね
この二人は共謀したくせに 仲が良かったわけじゃない
主従関係のようなものが見えて
市松人形は 自分が付けた生贄の印を
飯能のBBAが見過ごさなかったから
どこか一目置いている 恐れているようでもあった
学生生活では かわいい子が集まる
上位グループのカーストが生まれるけど
学年も終盤になったり それが何年も続くと
上位グループは ただのボッチになるんだよね
教師だけがバカみたいに 上位グループを見つけては
愚かにも 媚びへつらうけれど
教師さえいなかったら 自浄作用が働く
私はこの後どんどん成績が下がって 卒業まで
試験が来るたびに 勉強意欲がなくなったり
覚えようとすると 頭が真っ白になったりして
首吊った方がいいくらい ひどい成績だったんだけど
よくある不良少女や不良少年が
いじめから非行に走るように 私もこのいじめがきっかけで
いろんなやる気がなくなって
気持ちがグレてしまったのかもしれない
大して頭もよくなかった二人組に 目を付けられたせいで
私の意欲や能力が失われたかもしれないと想うと
今更無性に腹が立ってくる (-"-)
そして今ようやく すべての謎が解けた気がして
なんだか清々しくて 笑顔までこぼれてしまったのは
自分の人生のねじれが ここから始まっていた気がして
それはようやく平成の呪いが 解け始めているからかもしれない
恐ろしいのは ねじれの元を
忘れさせられていたことで
意外と自分をプログラムしているのは
記憶が確かな 大きな事件じゃなくて
それよりも前に起こった 記憶の向こうにある
小さな事件だったりする
鮮明に記憶に残る事件は 実は
それよりもずっと前に起きた
小さな印が引き起こしていて
その小さな印は 記憶と歴史の積み重ねで
遠くなって ただ小さくなっただけで
本当は当時もとても辛くて
だからこそ深い傷を 残したままでいて
実はすべての歪みやねじれの 始まりだったりする
個人に起こることは 全体にも言えることで
日本史の大きな事件が起こる ねじれの始まりは
歴史にも残っていないような 隠されているような
ローカルだけど とても残虐な
事件だったりするのではと想う
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