メイとさつき
め似子と芽衣子
さつきは5月
5月とは 生贄の月
人の結界が 生まれる月
五月病
春に結界が 張り巡らされるとき
人の気が 結界に注がれて
人から失われて かかってしまう気の病を
五月病というのは
生贄にされた印
生贄とは
想念の世界のために 捧げられた命
あの世のために 命を捧げることで
この世への緩衝を コントロールする
あの世とこの世を繋ぐ 橋のように
捧げられた命の その魂は
5月に生まれ変わるとき
人の結界の 柱となる
5月を意味する 名前の女の子が
養分を意味しているのは 生贄となるのは
5月が 生贄の月
人の結界の 杭となる魂が
甦る月だから
占星術でいえば
5月は牡牛座
牛とはこれまた 西の占術でも
この季節は 生贄の季節
牡牛座は 地の不動星座
つまり 大地の王を意味する
生贄の季節でありながら
この季節に生まれた魂は
地の王となる
生贄にされた魂は 再びこの世に生を受けるとき
王として甦って
大地に打たれた杭のように
結界の 柱となる
地の不動星座の 5月
5月生まれは 生贄というより もしかしたら
操縦者かもしれない
地の王はまるで 地を這って生きる
ホームレスのようだから
トトロのメイが ジロリアニメを
押し上げたように
伊勢神宮の遷宮が 丑年に行われるように
生贄の印は 結界の印に
重ね合わされる
われに五月を
寺山修二の 二十歳のデビュー作
われに五月を
さすが寺の山の人
われに生贄を
血筋の声を代弁した シグナルによって
時代の寵児に 躍り出て
新宿を中心とした アングラ文化を
生み出した
われに五月をから 抜粋
雲雀の血のにじんだそれらの歳月たち
僕はもう小鳥やランプを歌わないだろう
僕の新しい血について 僕は林で考えるだろう
木苺よ 寮よ 傷をもたない僕の青春よ
いまこそ時 僕は僕の季節の入り口で
はにかみながら鳥達たちへ 手をあげてみる
5月という新緑の季節のイメージの中に
血や木苺 傷
赤い血が流れる傷
生命の息吹とともに 生々しい血の匂いが
血を連想させるイメージが 隠れている
それは 雲雀(ひばり)や小鳥
鳥に向けて 歌っていて
季節の入り口は 時の結界の入り口
夢殿の入り口
そこへ鳥に向けて 手を上げる
血筋へ生贄を狩りますと 宣言してるから
彼は鮮烈なデビューを 飾ったのかもしれない
あヽ五月
暗き馬小舎
にて読みし
ジャンコクトオ
も肥料の匂ひ
◎寺山忌(5・4)-われに五月を
馬小屋に ジャンコクトー
キリストのイメージを 被せていて
5月に 肥料の匂い
5月の養分
そんなイメージが 挿入されている
没後30年、空前の「寺山修司現象」はなぜ起こったか 2013年04月16日
47年というその短い生涯の間に、文学、演劇、映画、競馬評論とマルチに活躍した寺山修司が、没後30年の今年、空前のブームを迎えているという。タワーレコードの広告に寺山の写真が大きく使われたのに始まり、パルコ劇場40周年記念公演「レミング」など、寺山戯曲が大挙上演。寺山を回顧する展覧会の開催、関連本の出版ラッシュのいっぽうで、寺山の作品名をもじった菓子が発売され、原宿では「寺山ファッション」なるものが出現。故郷の三沢市では、祭りの山車に「テラヤマ」が登場……。様々な分野に進出し、関係者の思惑を超えて巨大化を続ける「テラヤマ」現象とその背景にあるものを、探ってみた。
「原宿で、顔を真っ白に塗って歩いている女の子たちがいる。なぜ、と尋ねてみたら、『寺山修司の映画を真似た』という答えが返って来た」
知ってました?
寺山修司ブームがあったなんて
どうりで朝ドラの主役がメイコなわけだ
空前のブームって一体何事でしょうか
白塗り女性たちの姿が目を引く寺山修司監督映画『トマトケチャップ皇帝』
いちいち血生臭いイメージが入ってるんですよね
「トマトケチャップ」に「皇帝」
カニバリズムの記憶か
詩集『田園に死す』も
古代に稲作によって囲われ
奴隷化が始まった歴史を暗示しているよう
一時代を築いたのは
古い古い記憶に、時代に
アクセスしたイメージのせいかな
東北は都市化や開発が遅れている分
人によって踏み荒らされていない
土地の古い記憶が
強く残っているのかもしれない
寺山修司といえば 私は
タモリを想いだす
そう タモリの物真似の十八番は
寺山修司だった
いいとも終了が発表された年に
寺山修司の大ブームが やって来るとは
いいともが始まった 1982年の10月4日の
ちょうど7ヶ月後の 1983年の5月4日に
寺山修司は亡くなっている
二十才 僕は五月に誕生した
12月生まれなのに 5月に生まれたと宣言して
5月に亡くなった 寺山修司
二十歳と 5月
伊勢神宮の二十年の結界と
生贄を意味する 5月
入院先で書かれたこの詩は
この人に まるでカバラの呪術師のような
夢殿の力を吹き込んだ
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