2012年7月23日月曜日

散らばる数珠

数年前から


富士テレビの特番で   キャッチフレーズが


まなか(仲間)~   だったり


今年は同じ番組で   団結   だったり


今流行っている漫画のテーマ   人気の秘密が


友情と仲間だったり


311以後のキャッチフレーズが   絆   だったり


至る所で   友達大事   仲間大事


って   随分連呼していたのが


ずっと不思議だった


なんでそんなこと   わざわざ念を押すように


何度も言うんだろう





ところが   最近の事件で


「友達」や「仲間」の名のもとに


死者が出るような事態が曝け出されていて


何かあったら   転校しろ   学校には行くなと


誰もが言うようになった


これまで同じような事件が起きても


解決を目指すために


いろんな議論   改善が行われていたけど


転校しろ   学校に行かないでいいという人はいなかった


もはや学校は   戦場と変わらない


もうみんな   気付いている




なんとなくだけど


不登校児や   ニートに限らず


友達や   仲間というものに


集合意識が離れ始めている気がする


見限っている魂が増えたからこそ


何度も繰り返し   連呼されるのかもしれない


それが当たり前だった時代は


誰もそんなこと   あえて言わなかった


社会生活を送っていたら


それは当たり前に   くっついてくるものだったし


言われなくても   それはみんなが欲しがるものだったから


友達が欲しい   仲間が欲しい


それはみんなが   当たり前に望んでいたこと






学校に行かない子が増えて   


経済が傾いて


派遣労働者   フリーター   日雇い労働者


収入や生活が不安定な人生を強いられる人が増えて


社会に出ていても   友達との付き合いもままならず 


社会に出ることさえできない人には


友達がいない人も多い


そうやって   生活も人間関係も


貧しくなっている人は多くて


孤独死も多いけれども


果たしてそれは   異常なことなんだろうか?




私の知り合いのおばさんは   「孤独死大歓迎」


そういって憚らない


老人ホームなど   年老いてから   住み慣れた場所を離れて


集団で生活させられるくらいなら


誰にも看取られず   静かにこの世を去りたいと想う


そう言ったおばさんは   とても苦労人で


でもそんな苦労を露ほどにも見せない


凛とした人だ



動物は死期が迫ると   ひっそりと


あえて自分の縄張りから離れ


誰にも見つからないような場所で


静かに死を迎える


自分が一番弱っている姿を見せたくない


生き物の最後のプライド


人間だけ   その尊厳が奪われているのは


病院やホームで


魂を管理したいだけ


見張っていたいのかもしれない


姥捨て山は   本当は


最後に木々や石   大地と大空に看取られ


誰にも邪魔されず   魂を奪われず


自然に還る   生き物としての


土に還る儀式


最高の自然葬なのかもしれない



肉体が死を迎える時


魂が肉体から離れようとしている時


物質的に余計なものがない状態は


その魂   エネルギーは   見えない世界の入り口に立っていて


それは現世においては


今まさに生まれようとしている胎児や


生まれたばかりの赤子と同じようなもので


ピュアな状態だから


その時にどんな想いを抱くかで


あの世での過ごし方が違ってくるのかもしれない


さらに  あの世では   時間というものが存在しないから


死を迎えたときの心境が   想いが


永遠に続くことになる



現代では


人は病院で生まれて病院で死ぬからこそ


病院は絶大な力を持つ


そこが人間の始まりと終わりの場所だと


魂が想わされているから


そして   残された遺族が会えるのも


仏壇やお墓を通してだと想っているから


それは亡き魂にとっても


大事なものとなるから


宗教は依然として   力を持ち続ける


本当は   今ここに   想い出すだけで


会っているんだと皆が想えば


それがお墓ではなく一本の樹であっても


遺骨を蒔いた海を前にしたときでも


同じことなのに





養分とされている人たちの意識が


友達や仲間


そしてもしかしたら


家庭や結婚というものからも


離れて行ったとしたら


それはもう終了が近づいているということで


少子化が問題になっているけど


それは地球上に住む人間があまりにも増えすぎたから


なんとなく   子供を欲しがらなかったり


もしかしたら   この世界がそう長くは続かないと


自分たちの種の行く末を


無意識に   感じているのかもしれないし



たとえばこの世界が終わるなら


人類が衰退して行くなら


無意識に   たくさん友達や   仲間がいることから


意識が見限っているとしたら


つまり


世界の終わりと共に   残る立場なら


去りゆく魂から   意識が離れるのは


極めて   自然な流れだろうし


なんとか延命を謀りたい魂なら


ひたすら連帯を   道連れを


呼びかけるのかもしれない






ONE PIECE   という文字   イメージから


私には   魂の一連のようにみえ


それはまるで   切れた数珠を


繋ぎ合わせようとしているように見えるのだ


世界に散らばるお宝は


何を意味している?   



そういえば   海外でも


海賊の宝探しの映画が大ヒットしているね




海の上のどこかに   どこかの島に


世界のどこかに


お宝がある   それを漫画では


大勢のDQNが   探して回っている


それが素晴らしいことになっている


世界中に響き渡る


探せ   見つけろ   そして奪え


という指令




一体何を探しているんだろうね






熱帯へ

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