2013年8月23日金曜日

世界をカスタマイズ

序列の最高峰である大手メーカーの危機はここから始まるかも


ものづくり革命 ガーシェンフェルド氏に聞く


大型コンピューターがパソコンに変遷していった歴史を振り返ってみましょう。パソコンが発明された頃の大手コンピューターメーカーのほとんどは倒産してしまっています。倒産した理由は、こうしたメーカーは「小さなコンピューターなんて、おもちゃみたいなものだ。俺たちが本物のコンピューターを作ってやるぜ」という態度だったからです。
確かに、在庫や社員の給与管理のために、自宅にコンピューターは必要ないでしょう。でも、パソコンは、音楽を聴いて、友達と話すためにあるわけですよね。今、製造業で起きているのはそういうことなんです。伝統的なメーカーはファブラボの機器を見て、「あんなのおもちゃだ。本物は俺たちが生産するぜ」と言っているわけです。

コンピューターの変遷を見てください。問われているのはカスタマイズであり、一人ひとりに向けたパーソナル化なのです。
確かに店で買えるようなものをファブラボで作っても意味はありません。そんなものは量販店で買えばいいのです。意味があるのは、店で売っていないようなものを作ることです。自宅にぴったりの寸法の家具を作るとか、好みにあった自転車を作るとか。ふだん、パソコンで自由にいろいろなことをやっているのと同じ感覚で、個人がものづくりをできるようになるのです。

デジタル製造は工場のような大量生産に置き換わることにはなりませんが、大量生産は最もつまらないものを作ることになります。だって、同じものしか作れないんですから。結局、みんなが気に入るような無難なものしかできません。一方、デジタル製造では、これまで存在しなかったような分野を経済に送り出すことができます。

興味深いのは日本です。日本企業は発明を次々に生み出し、新たな製品を世に出してきました。その後、経済の低成長で難しい時期を経験しています。

日本では、ものづくりで経済を復活させるという考え方が誤解されているのではないかと思います。「ものづくりが復活すれば工場に雇用が戻る」という考え方は誤っています。工場という概念そのものが問われているのです。今の工場は同じものを大量生産します。つまり、工場で働く生産者と消費者は全くの別ものとなっています。誰か(消費者)が欲しいものを別の誰か(生産者)が作っています。本来、人間は同じものを繰り返し組み立てることが嫌いなはずですが、今の工場は、それをさせるために生産者に一定の対価(給料)を支払っています。
一方で、デジタル製造は、こうした工場の概念を覆そうとしています。つまり、消費者が生産者でもあり、別ものではありません。デジタル製造は、日本のものづくり、つまり、日本経済を生まれ変わらせる可能性があります。旧来型の工場では生まれない雇用をデジタル製造が生み出すことができるからです。

再びコンピューター業界を見てましょう。パソコンの時代を生き抜いたのは、IBMただ1社です。ほかのメーカーはすべて姿を消しました。IBMが生き残ったのは、製造から撤退したからです。今もごく一部製造していますが、実質的にはサービス企業に転換しました。IBMの成長のエンジンは、コンピューターを販売することではなく、コンピューティングに付加価値をつけたことです。従来のビジネスから脱皮したのです。パソコンが市況品(コモデティ)になるにつれて、製造から撤退したのです。

これらの歴史的事実から読み取れる教訓は、日本の伝統的な製造業は、伝統的なものづくりを続ければ失敗するということです。日本の製造業が直ちに破綻すると言っているわけではありません。ただ、デジタル製造が到来するなかで、ものづくりにどんな付加価値を見いだせるのか、真剣に考えるべきときに来ています。
ソニーはすばらしいデザインのセンスを持ち合わせていましたが、消費者よりもソニーのほうが消費者の欲しいものを知っているという姿勢でした。ところが、今ではソニーの製品を買う顧客がライバルになっています。顧客のほうがソニーよりもよいデザインができるからです。だって、自分が欲しいものが分かっているわけですから。企業が顧客に代わって欲しいものを提供するビジネスモデルはもう維持できないのです。



大量生産大量消費の時代から一巡して
再びローカルな時代に戻る

ネットワークを駆使して
ローカルなままカスタマイズが可能になれば
一極集中の都市化も必要なくなる・・・


序列を生む組織も
横の繋がり
ネットワークが崩していく

でもその代わりネットワークによって
情報が行き渡る分
隅々まで監視の目が行き届くということなのかもしれない


自分の家や身の回りのもの・家電や乗り物すらも
自分で作れる・カスタマイズできる時代が来たら
自分で自分の世界を創れる時代になる?

これも結界を崩壊へ導く
もしくは崩壊後の新しい世界の概念なのかもしれない





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