2013年1月31日木曜日

扇は奥義

好きなもの   心動かされるものは


いろんな表情をみせてくれる


移ろいゆくもの




秋に落ちる   どんぐりの実


旅先で拾った石


川原に落ちている   流木



そんな何かの欠片のようなものに


愛着を感じるのは


それが   小さな響きを放っているから





小さな欠片に   想いを寄せるのは


小さな響きが   聞こえるからで


その小さな響きに   共感すると


それは   大きな響きを生んでいき


命を吹き込まれた   小さな欠片は


一つの命となって


そのエネルギーは   想念体となって


生まれ出ていく




好きになるから   愛するから


エネルギーが生まれて   命になる


それは   自分の想いが   生んだ形


小さき者   弱きものに   想いを込めれば


それは   響きを生み出して   命となる


そうやって   想いをこめたものが


やがて自分を守ってくれる   





誰でも自分の好きなことに没頭していれば  


オタクのように   他を寄せ付けない時間と空間が必要になる


自分が好きなこと


そういう軸を持たないと


好きなものに   護られない


自分を守ってもらえない


操られやすい   無防備な状態


それはむしろ   危険なこと





いろんなオタクがいるけれど


アニメや二次元キャラ   フィギュアに夢中になる


コミケに集う   アニオタさんには


なんとなく   仏師の影が見える


仏像を彫って   彫って   彫りまくって


仏像に   魂を込めていた人たち


仏壇や   彫り物   仏教絵巻など


過去世で   仏教の世界を   芸術芸能の面から   


支えた人たち


なぜなら   アニオタさんの世界も   仏教宗教の世界も


とても人工的で   


自己完結しているアニオタさんの世界観と


想念を囲い込む宗教の世界観が


同じ匂いをしているから





マニアックなアニメの世界に   抵抗を感じるのは


新興宗教の教義に   違和感を覚えるのと似ていて



繋がりを求めているというより


ただ巻き込みたいという   欲望が   すけて見える


それはもう一つの   囲いの中


極端にデフォルメされ   強調された   


幼さ   性   タブーが   司る





人の夢のイメージを操り   ストーリーを吹き込む


仏教がポピュラーじゃなくなって


映画の現場   アニメの現場も


劣悪な環境で   行き場を失った才能が


フツーの人として暮らしながら


同人誌の私的なサークルに集う


そこで目的は   役目は   密かに達成されている






観音像を彫ることで   観音像に祈ることで


観音の想念を宿した人が   出てくるように


フィギュアに想いをこめると


その想いが   形となって


見えない想念体が


夢の世界で   現実の種をまく


彼らの想いがこもったキャラたちは   ストーリーは


この世のどこかで   実体となって   生まれて来て


仏教の代わりに   宗教の代わりに


彼らの夢   妄想を実現する   計画を助ける


ヒトガタとなる




自分と同じ名前   自分の恋人と同じ設定の


アニメを発見したという   レスを見たことがある



私もあなたも   誰かの夢が   作ったかもしれない






コミケやアニオタの世界が   閉鎖的な感じがするのは


彼らの魂が   宗教のために   囲いをつくることをしていたからで


自由な現代になっても   やっていることの本質は変わらないから


同じような形態をみせる


コミケに集う人々は   メッカに集う信者のように


宗教的な興奮の渦の中にいて


彼らが作るストーリーは   数ある神話と同じように


創造主である彼らの


欲望のはけ口だったり


都合のいいまま   オチもなかったり


八百万の神々を生んだ   神話のように


ただ自らの唯一神を   女神たちを創造することに


情熱を注いで   精力をかけている


やがて妄想はどこかで   現実の種となる





アニメで描かれる予言的な世界は   宗教の世界の預言の書であり


集合意識からはじき出されるデータによって


未来を算出する


そこにあるのは   囲い込まれた人間の   無意識のデータ


囲いについての   データ


自然の情報はあまりない





二次元オタクたちへの偏見は


新興宗教への   宗教弾圧と   似ていて


巨大な集合意識に対する   国の警戒でもある


潜在的に   同じであることを


支え合っていることを


私たちは   嗅ぎ取っているのかもしれない





深夜に放送されるアニメは


丑三つ時に   流されて


たとえ番組を観なくても


観ている人を通して


人の無意識   


人の夢に向かって   発信されている


二次元の世界のアニメは


イメージの連続である   夢に入り込みやすく


サブリミナルのように   挿入される文字や言葉


抽象的な図形によって   構成された背景は


もはやアニメというより


夢をイラストにしたものに   近い




まるで密教の奥義のように   夢を囲った仏教のように


彼らの魂は   夢に入り込む


世界を無機質に描くアニメは


囲いの情報を   未来を伝える   


伝達手段として


まるで地下組織の   指令のように


深夜に密かに   流される










海の枯れ木

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